新規事業プランを創るのに悩んでいるインターンの学生たちを


見ながらちょっとだけアドバイス。






新規事業プランを考えるときに失敗するパターンとして多いのが


まず新規事業だから本当にまったく新しい事業を考えなきゃ、と


非常に難しく考えてしまうこと。


実は会社にとっての新規事業を立ち上げることと、


世界初の新規事業を立ち上げることは似て非なるもの。


というか、そもそも難易度はまったく違うし、


事業を立ち上げるときの視点もやり方も全然違う。


新規事業初心者には前者をお勧めします。






あと、新規事業のアイディアのきっかけは机上の議論からは


なかなかうまれてきません。


そういう雲を掴むような形でブレストをしてもなかなか


深い議論にならないと思います。


それよりもまず面白そうなサービスを探してみて、それを


使ってみて自分がそのサービスをイケてると思えるかどうか、


ということから始めたほうがよっぽど深い議論になります。


mixiにせよGREEにせよ最初はアメリカのフレンドスターを


見てそこからアイディアを膨らましながら生まれてきたものだしね。






で、インターンの学生さんたちにアドバイス。

頭で考えてももともとがそんなにネットのサービスについて

詳しくないのだから、そこから考えてもいいアイディアは

なかなか産まれてこないと思います。

最初の座学の講義のなかで話したように、


1.面白そうなサービスを見つける。
2.実際に使ってみる。
3.似たようなサービスを探して使ってみる。
4.そのサービスについて書かれた記事、ブログを探す。
5.そのサービスのアクセス数を調べる。


まずはこのプロセスを個人個人で徹底的にやって


それをもとにチームのメンバーでどこが面白いのか、どこがすごいのかを


徹底的に議論してみてください。


そうすると具体的な議論ができるし、アイディアを膨らましやすいです。






これはECナビの新規事業提案制度(EBI)でも同様のことが


言えます。


事業プランは一人でぐだぐだ悩むのではなく、うまーく周りを


巻き込みながらみんなから意見を聞くことでブラッシュアップ


されていきます。そういうプロセスこそが重要。


あと、潜在ニーズをベースにした新規事業のアイディアって


上でも書いたとおり、議論の内容も浅くなりがちです。


こういう事業の場合には必ず業界関係者や


仮想ユーザーに実際にヒアリングにいくようにしましょう。






■今日の名言


『模倣は独創の母である。唯一人のほんとうの母親である。

二人を引き離してしまったのは、ほんの近代の趣味に過ぎない。

模倣してみないで、どうして模倣できぬものに出会えようか。』

(小林秀雄 『モーツァルト』)

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