金土とCAのマネージャー合宿に行ってきました。





今回は「経営陣とシンクロする」をテーマにしたもの。


人事S山さん のモデレーターによる経営陣との


パネルディスカッションとグループワークを組み合わせた


オリジナル研修メニューでした。





僕自身いろいろと学ぶことが多く、返答に困るものも


いくつか(苦笑)。





その中で「組織をつくる」ということがひとつテーマに


あがっていたけれど、改めて考えてみると実はこの


テーマは2つに分解することが出来るのではと思う。






一つはじっくりと自分自身が時間をかけてメンバーを


育てながら「組織をつくりあげていく」というものと


もうひとつは何かしらの理由によって「既存の


組織のあり方を見直す」というもの。





前者の「組織をつくりあげていく」うえで自分自身が


気をつけているのは、以下の4つかな。





1.人を育てる視点


2.『遊び』をいれる


3.効率化させすぎない


4.握れてる人をつくる





1.人を育てる視点


若くてやる気のある人にうまく本人の実力よりも高い


ポジションを設定すると急激に成長する場合があります。


いわゆる抜擢ってやつですね。


もちろん課題がある分、ケアも必要なんですが。


あといかに事業全体を見ることが出来る人を育てるか


という視点は個々人の人を育てるというのは別の視点。


機能別組織を突き詰めすぎると事業全体を見れる人が


育たなくなる。いわゆる機能別組織の弊害ってやつ。

自分自身の経験からすると自分の場合、

単一の事業として100人超えたあたりから

こういう弊害が起きてくるように感じています。






2.『遊び』をいれる


カリカリにチューニングアップしたスポーツカーって

一般人からすると運転しづらいように、あまりにも

ガチガチに決めすぎた組織というのも息が詰まって


運営しづらいもの。


若干の遊び部分を作って、そこはやりながら


決めていったりしていったほうがいい。


つまり最初から組織の役割やミッションを


決めすぎない。





3.効率化させすぎない。


業務の効率化を求めて業務を細分化し過ぎた組織に

すると短期的には効率化されるけれど、自分が


全体の中でどういう役割を担っているのかが


見えなくなって、部分最適な行動をとったり、


個々人のモチベーションが下がったりする。


ベルトコンベアー方式での業務のやり方と

セル式での業務のやり方の違いみたいなもの。


インターネット業界のように変化の早い業界では


ひとりひとりが自分が全体の中でどういう役割を


自分が担っているのかをきちんと認識してもらい


そのうえで権限もどんどん現場に委譲していく


やり方があっていると思う。




4.握れてる人をつくる


単に仕事が出来るだけではなく、会社としての理念や


価値観が握れている人をどうつくっていくか。


最近の朝青龍の報道を見てると結局、相撲協会と


この価値観の握りが出来てなかったんだろうなぁと思う。


西條さんのブログ にも書いてあった


「昇進のスピードに心の成長のスピードが


ついていけなかった」というのも同じことかな。


ここは自分自身の課題でもあるんだけど。。。







一方、後者の「既存の組織のあり方を見直す」ときに


今まで自分がどういう点に注意しながらどう進めて


きたかを改め振り返ってみると下記のような感じ。






1.戦略を考える。(ベースは「組織は戦略に従う」という考え)


2.事業の戦略に基づき、組織のミッションを考える。


3.「人」の観点から見直す。

(これは「戦略は組織に従う」というように制約条件を考慮)


4.組織のコミュニケーションライン(会議体、ML等)を決める。







1.戦略を考える。(ベースは「組織は戦略に従う」という考え)


まず最初に「戦略」ありき。


というか、組織変更の場合は「戦略」よりももっと上位概念としての


「経営方針」みたいなものがあるのがほとんどだと思うけど。


とにかく、それらに基づきあるべき理想の戦略を考えてみる。


そこからそれを実行する組織を考える。


あ、もちろん戦略を考えるうえで現状の課題をベースに


しないと駄目ですけど。






2.事業の戦略に基づき、組織のミッションを考える。


次に事業の戦略を決めたら、その事業のミッションや戦略に


基づいてどんなミッションを持つ組織によって成り立つのが


いいのかを徹底的にシュミレーションしてみる。


そのときに事業の戦略にフィットするように下部組織の


ミッションがきちんと漏れなく、ダブりなくという状況に


なっているかどうかを下部組織の組織ミッションを設計する。


つまり、本部のミッションを作ったあとに、次は各グループの


ミッションをつくる。現状の業務と微妙に被ったり、変わったり


する場合には、具体的にどんなことを決める権限がどっちに


あるかとかも決める。




3.「人」の観点から見直す。(これは「戦略は組織に従う」から)


こうやって理想論から決めてもやっぱり組織は人によって


成り立つ以上、「人」という制約条件は常にあるので


個々人のキャリアパスの希望や他の人との相性であったり、


はたまた過去の経験や能力など、もろもろを考慮して


組織に具体的に人をプロットしながらこれで本当に


うまくいくかを考えてみる。



4.組織のコミュニケーションライン(会議体、ML等)を決める。


最後に組織の形を決めるだけではなく、組織を変えるということは


今までとコミュニケーションラインが変わるということ。


誰と誰がどこでどういう情報を共有して、どこで


どんな内容が決まるのか、ということを改めて


再整理する必要がある。






時間の少ないパネルディスカッションの中では


全てを伝え切れませんでしたが、僕自身はこう考えて


経営を行っているし、この考え自体も日々どんどん


ブラッシュアップさせています。


あと、組織面においていろいろ悩むことは多いと


思いますが、どんどん聞きにきて欲しいと思います。


そういう貪欲さが一歩上の視点を持つことに繋がって


いくと思うので。






おまけ。


ブログ用の写真を撮る藤田さん。



写真







■今日の名言


「歴史から教訓を学ばぬ者は、過ちを繰り返して滅びる」
(ウィンストン・チャーチル)