10月から組織を大幅に変更して事業部制を導入した。




事業が直線的に成長していく安定した事業環境の下で、


1つの事業に集中して成長させていく場合には


機能別組織はうまくワークするが、Web2.0のような


大きな事業環境の変化がおきているときには、


スピードと変化への対応力のある事業部制のほうが


良いと判断したためです。




今までもQ毎に組織変更を行なってきましたが、


今回の変更は単なる組織変更ではなく、


グランドストラテジーレベルでの戦略変更。


一見するとMyIDからECナビへ転換したときのほうが


派手だし大きな変化に見えるかもしれませんが、


個人的には今回の変化のほうがより大きな変化だし


より高度な意思決定だったと思う。




今まではECナビという1つのベンチャー企業で


あったのを立ち上げ準備中の事業も含めると


7つの事業、つまり7社のベンチャーの集合の


会社になったことになる。




これは7人の社長が生まれたことと同じこと。




僕の今後の使命はこの7人の社長達をいかに育てていくか、


また新たな社長をどうやって見つけて任せていくか、


そしてどうやって一緒に事業を育てていくか。




組織を変更したからといってすぐに意識が変わって


行動が変わるわけでは無いけれど、それぞれの


事業責任者は自分が小さなベンチャーの社長だと


いう意識、最終責任は自分にあるという覚悟をもって


経営して欲しいと思う。




経営とは強風が吹いているなか、動いている相手を


こちらも走りながら弓矢で射抜くようなものだと思う。


今後は風がどちらから吹いてくるか、という環境を


読み解くだけではなく、的が今後はどういう動きを


するのかを考えなければ決して当たらない。


ましてや的は無機物ではなく、こちらと同様に


考えながら動いている、というか向こうからも


矢が飛んでくる(苦笑)。また思ってもなかった


ところから敵がやってくることもある。


これらを避けながら、更にぬかるんだ足元を転ばぬ


ようにしながら矢を放たねば絶対に勝てない。




戦略を策定するとはこういうことを


考慮するということ。


そして経営するということは戦略をたてて


それを実行していくということ。


そして結果を出し続けていくこと。




こういう意識を持って経営に向かって欲しい。




そしてこれらのエッセンスをまとめてある名著が


今までに何回も紹介してきたこの本です。必読。


ラリー・ボシディ, ラム・チャラン, 高遠 裕子
経営は「実行」―明日から結果を出す鉄則