昔、僕がまだコンサルで働いていたときに新卒入社してすぐの
新人の面倒を見ることになった。
僕自身、まだ入社2年目だったからようやく自分も
先輩になれたと思ってちょっと浮かれていた。
そして配属されてまずはプロジェクトの勉強をしてもらうべく
簡単な現状調査などをやってもらおうと思い、
僕「●●さん、~の目的でこういう
資料を作って欲しいんだけど
1週間くらいで出来るかな?」
●●さん「はい。出来ます。」
僕「(おぉー、素直じゃん。隣に
いるから迷ったら聞いてくるだろうし、
まずは任せてみよう)じゃ、よろしく。」
隣で彼女の仕事ぶりを見ているとパソコンに向かって
ずっと作業を進めているので特に確認することもなく
安心してみていた。
で、一週間後。。。
僕「あの仕事出来た?」
●●さん「あの仕事ですが、
あれはやらないことにしました。」
僕「えっ。。。?!じゃぁ、
何やっていたの?この一週間。。。」
●●さん「~が必要だと思ったので
これをやっています。」
僕「。。。」
この話の後日談はまた別の機会で書くかもしれないけれど、
この例にもあるように、人によって仕事の進め方は本当に異なる。
そして当然ながら同じような仕事をやるのに、人によって
全くそのパフォーマンスが異なる。
個人的な経験から仕事が出来るかどうかは、勉強が
出来るかどうかという頭の良さとはあんまり関係ない。
なんというか、ダンドリング力。
仕事が出来る人に共通しているのは、
仕事の初速が速いということ。
例えば、1週間で出来る仕事であれば、初日の2時間で
基本部分を仕上げて一度上司の確認を行う。
そのうえで初日で80%の出来まで仕上げる。
残りの4日で80%を100%に仕上げていく。
0%から80%にする労力と80%を100%に仕上げるのに
必要な労力は同じじゃない。
更に言うとこの初日の2時間をどう使うかが実は一番重要。
ここが全ての始まりなのだから。
更に付け加えるならば30分以上一人で考えてアイディアに
行き詰ったらすぐに誰かをつかまえて議論をしたほうがいい。
それによってアイデアが膨らんだり論点がよりクリアに
なったりする。こうやって最初の時点で人の力を借りてでも
正しい方向性をつかむことが出来れば、その後の完成度を
高めていくプロセスでは自分の力だけで十分やれるはず。
仕事が遅いなぁと思う人はぜひこの仕事の初速を
意識してみて欲しい。